2014年
11月
20日
木
その他の病気・症状~痛みを自分で治す方法と日常生活の注意点~
●代表的な病気、症状●
○肋間神経痛
背中や体の側面部分などの肋骨付近に強い痛みが発生する神経痛の一種です。慢性的な低下や呼吸器の機能低下により、肋骨の可動性が悪くなることによって、肋間が詰まり痛みが出ることをいいます。
原因としては、軽い場合と重い場合の2種類に分けられます。軽い場合においては日常生活の中で感じるストレスや疲労が重なることによるものが最も多く、筋肉の使いすぎや疲労、不自然な姿勢を長時間とり続けたことによって、神経が筋肉や骨に挟まれたり締め付けられたりされたものなどが考えられます。その他にも肋骨骨折や打ち身や打撲なども考えられます。重い場合においては、狭心症などの呼吸器機能低下があります。さらに男性ですと脊髄の病気や胸膜炎などの内臓疾患が影響していると考えられ、女性ですとその他に骨粗鬆症も考えられます。症状としては、肋骨に沿って針で刺されたような激痛や息を吸った時の痛み、しゃべると痛いなどがあります。
○坐骨神経痛
腰痛ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症やぎっくり腰などが原因で殿部(お尻)にある梨状筋という筋肉が収縮、緊張して坐骨神経が圧迫されることにより、腰自体より片側の殿部や太ももの後面やふくらはぎなどに痛みやシビレ、歩行痛などの症状がみられます。これらの症状を座骨神経痛と呼び、座骨神経痛は病名ではなく症状を言い表す言葉です。
坐骨神経は長くて太い末梢神経の1つで、第4腰椎と第5腰椎の間から出て仙骨から出る神経と合流し殿部を通って、足の先まで(下肢全体)の動きや皮膚感覚に関与しています。
○めまい、立ちくらみ
めまいの原因の7割は内耳の異常にありますが、脳に異常がある場合や自律神経やホルモンの乱れなどからめまいが起こる場合もあります。めまいの症状としてはタイプ別に分かれており、ぐるぐる目が回る「回転性めまい」とふわふわ浮いている感じがする「浮動性めまい」とクラッとする「立ちくらみのようなめまい」の3つに分けられます。
回転性めまい:めまいの原因の多くは内耳にあり体のバランスを保つ働きをする三半規管のトラ
ブルによって起こります。大半は「良性発作性頭位めまい症」というものであ
り、症状は激しいが安静にすれば比較的すぐに治まります。激しい回転性のめま
いに加え、耳鳴りや難聴などが伴う場合は「メニエール病」が考えられます。そ
の他にも脳出血や脳梗塞といった脳の異常でも起こることがあります。
浮動性めまい:体がふわふわした感じでふらついたり、体が揺れて足が地に着かない感じがした
り、まっすぐ歩けないなどの症状があらわれます。この症状に伴い激しい頭痛や
手足のシビレ、ろれつがまわらないなどの症状がみられることもあります。原因
としては、脳の中で体のバランスを保つ働きをする小脳の出血や腫瘍によって起
こり、多くは脳の異常によって発症します。特徴としては、急にあるいは徐々に
症状があらわれ、ふわふわ揺れる感じと頭痛やシビレ、運動麻痺などの神経に関
係する症状が出ます。
立ちくらみのようなめまい:立ちくらみは「起立性低血圧」や「脳貧血」とも呼ばれ、座った姿
勢あるいは横になっていた状態から立ち上がった時などに、重力の
関係で体の中で1番高い部分にあたる脳に十分な血液が行き届かな
くなり、一時的に脳内の酸素が不足して陥る状態です。一般的には
主に20~30歳代の若い女性に多くみられますが、年齢とともに
増加し、高齢者の方でも認められます。主な原因としては、自律神
経失調症、低血圧、貧血、薬剤の副作用があり、立ちくらみは脳内
が一時的に血液不足や酸素不足になることで起こります。そのため
脳梗塞や脳腫瘍、脳血栓などの病気が原因で脳が酸素不足に陥って
いる場合も考えられます。
○不眠
なかなか寝つけない、夜中に目が覚める、熟睡できない、朝早く目が覚めるなどで十分な睡眠がとれない状態が続くことをいいます。原因としては、生活習慣やストレスなどの他に、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、自律神経失調症、更年期障害などの疾患や症状によって起こるものもあります。
○食欲不振
食物を摂取したいという生理的な欲求が低下したり、喪失した状態のことをいいます。原因としては、消化器疾患をはじめとした様々な疾患や過労、ストレス、薬の副作用、太ることへの恐怖、生活リズムの乱れなどが考えられます。
○易刺激性、易怒性(イライラする、怒りっぽい状態)
呼吸器の機能低下や強いストレスや過労などで前傾姿勢になると、背中が硬直してしまい眠りが浅くなってしまいます。背中が硬直すると骨盤が委縮や硬直を起こし腰がすわりにくくなるため、落ち着きがなくなりイライラしやすくなります。イライラしているときは、血が頭に集中している状態のため、血を足へとめぐらせていくことが大切です。
○疲労、全身倦怠感
長時間の運動や仕事を続けたりすると、誰にでも疲れが出てきます。疲労や倦怠感は、運動などで体を動かしたときに起こるものと、安静にしていても感じるものがあります。原因としては、ビタミンやミネラルなどの栄養やエネルギー不足、体を酷使したことによる疲労の蓄積、精神的なストレスによる脳の疲労感などがあります。休養しても回復しない倦怠感には重大な病気が潜んでいることもあるため、軽視は禁物です。
○冷え性
夏でも体が冷えている、手足が常に冷たいなどといったただの寒がりとは違い、体全体は寒さを感じないのに部分的に「冷え」を感じる症状をいいます。冷え性の定義ははっきりとは決まっておらず、非常にあいまいな基準で本人様が自覚している場合がほとんどです。「冷え」で悩んでいる人は非常に多く、訴える7割の方は女性であり男性は1割程です。主な原因としては、自律神経の乱れや皮膚感覚の乱れ、血液循環の悪化や筋肉量が少ないこと、さらに女性ホルモンの乱れが考えられます。手足に特に冷えを感じる理由は、私たちの体は重要な臓器が集まる体の中心部を一定の温度に保とうとしており、特に寒いときには体の中心部に血液を集めて体温を維持しようとします。そのため、末端である手足や足先には血液が行き渡りにくくなり、温度が下がりやすくなって冷えを感じるようになるのです。